札幌市白石区の創業・起業の経営に選ばれている千葉税理士事務所です。
創業・起業をする場合に一番大切なことは「値付け」です。
新規開業の場合にはどうしても値付に苦労してしまいます。
今回は「安売りをするとなぜお金が無くなるのか」というところを見ていきたいと思います。
(目次)
1.創業・起業時はなぜ安売りをしたがるのか
2.安売りをするとお金が無くなる理由(固定費編)
3.安売りでお金が無くなるのは○○(在庫編
1.創業・起業時はなぜ安売りをしたがるのか
創業・起業される方とお話をすると「そんなに高く売れません」という声をいただくことが良くあります。
私自身、創業・起業時はその方たちと同じ「安売り」をしたことがあるので気持ちが痛いほどわかります。
しかも、本人は安売りと思っていないのです。
100円で仕入れたものを80円で売るといったことをしているわけではないので、安売りをしている自覚がないのです。
基準は「自分が作業をすれば給料を払うわけでもないので大丈夫です」というものです。
赤字で売っているわけではなく、利益もあるから大丈夫。
これよりも高くすると「売れなくなる」という恐怖心があるのです。
新規創業だけでなく、今、売れていない会社も同じ症状で「高くすると今よりも売れなくなる」と不安になって、安売りを続けてしまっています。
2.安売りをするとお金が無くなる理由(固定費編)
簿記の勉強をしたことのある方でも「固定費」とは耳慣れない言葉だと思います。
これ何のことかというと、売上が増えても減っても、売上と関係なく発生する経費のことです。
厳密には多少なりとも影響はあるのですが、細かいことを気にしてはいけません。
大体でいいんです。
ジュースを1本売ろうと思うとジュースを1本仕入れなければなりません。
この対応関係があるものが変動費といいます。
売上と一緒に変動するからです。
電気代・家賃・人件費などほとんどの経費は売上が増えても・減っても経費の発生とは関係がありません。
これを固定費といいます。
さて、本題の安売りと固定費の関係のせいでお金が無くなる話です。
安売りをすると1つのものから得られる利益がすくなくなりますよね。
そうなると、家賃やら人件費やらの経費を払うといくらも残らないという状況になります。
下手をすると一生懸命売ったのに固定費も払えない状況になります。
そうなると赤字なんです。
安売りをしていた上に、仕事に穴が開いたら固定費倒れになって赤字真っ逆さまです。
安売りをするということは、残る利益も減っているということなんです。
創業期は安くないと売れないと考えてしまうのですが、これは固定費を払うのにものすごく苦労するかもしれないということを考えておきましょう。
お金を借りるのも大変・借りたお金を返すのも大変・高く売るのも大変なわけです。
安易に安ければ売れるだろうと思うと、お金の借入・返済・値上げの大変なこと3つをすべてやらなければならなくなるのです。
3.安売りでお金が無くなるのは○○(在庫編)
安売りをすると固定も高くなる傾向があります。
その理由とここで話をする在庫の問題が関連します。
安売りで利益を作ろうとするとたくさんの数の商品・サービスを売りあげにしていく必要があります。
商品の数を用意するためには、在庫として持っておく数が増えます。
売るための種銭がより多く必要になるのです。
在庫の数が必要になれば、物を置く場所が必要になり、たくさんの数を売るには人手が必要になります。
人が増えると机・椅子などの設備も必要になります。
すると固定費も上がっていくという仕組みになります。
安売りで進むと決める場合は、これらの事業構造を覚悟して始める必要があります。
会社の考え方、担当の税理士さんの考え方は様々です。
どれが正解ということはありませんが、私たちは安売りをするビジネスをお勧めしていません。
安ければ売れるということであれば、大手のチェーン店の方に利があるからです。
仕入もまとめて買うので安く仕入れられるし、求人も大手の方がしやすいです。
広告宣伝費もたくさんかけてもスケールメリットがあるので簡単にできます。
そういう相手と価格で戦うということは、ほぼ勝ち目がないからです。
事業について真剣に考えたいという方は今すぐご相談ください。
相談電話:011-858-7007
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